【インド映画】笑って泣いて、元気をもらえる映画「きっと、うまくいく」あらすじ&感想

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今回紹介するのは「きっと、うまくいく(原題:3 Idiots)」という2009年のインド映画です!

以前1つだけインド映画を見たことがあったのですが、この映画にどっぷりはまってからは、インド映画をもっと見たいと思うようになりました!

インド映画の醍醐味であるミュージカルシーンはもちろん、友情・恋そして人生の教訓など様々な要素がつまっており、笑って泣いて最後には元気をもらえる素敵な映画です!

目次

 ▶あらすじ
 ▶愛すべきキャラクターたち
 ▶学歴社会への鋭い風刺
 ▶意外なツイストのあるストーリー
 ▶すがすがしいラスト―成功はあとからついてくる!
 ▶キャッチーなミュージカルソング
 ▶まとめ

あらすじ

ある日ファランとラージューの2人は、大学時代の同級生・チャトルに母校の屋上へ呼び出されます。

チャトルは10年前のちょうどこの日、2人の親友だった「ランチョー」と10年後どちらがより成功しているか、賭けをしていたのです。

今では副社長となったチャトルは、ランチョーのみじめさを確かめるため、ファランとラージューを証人として呼び出したと言います。

物語は、卒業式以来行方不明となったランチョーを3人が探しに行く現在の様子、そしてファランの大学時代4年間の回想を、交互に追いながら進んでいきます。

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※以下ネタばれを含んでいるので、未見の方はご注意ください。

 

愛すべきキャラクターたち

この映画の1番の魅力はやはり、愛さずにはいられない個性豊かなキャラクターたち

 

主人公のランチョーは、自由奔放だけれど常に成績はトップで、機械に関するセンスはピカイチの天才肌の学生。

学歴重視の風潮や競争に勝つための勉強のなかで、現在の教育制度に疑問を持っています。

良い成績・良い仕事を得るために暗記重視の学習をするサイレンサーや他の学生たちのなかで、機械や勉強を純粋に愛するランチョーが1番になるという皮肉も面白かったです。

 

またランチョーの親友・ファランラージューが、大学で彼に出会ってから様々な経験をし、成長していく過程にも胸を打たれました。

 

卒業目前でトラブルを起こしたラージューは、退学するかランチョーを裏切るか選択を迫られ、追い詰められた末にウイルス学長の部屋から飛び降りてしまいます。

生死をさまようラージューにランチョーたちは一生懸命話し続けたり、時にはジョークを言ったりして、最後にはラージューの意識が戻ったんです。

この経験を経たラージューは、いつでも神頼みだった自分を変え、自分のことを嘘偽りなく正直に話すことができるようにまでなりました。

 

一方ファランも本当は写真家になりたいのに、自分に期待する両親のために夢を押し殺していました。

しかしランチョーたちの後押しと憧れの写真家からもらった返事に勇気づけられ、両親に自分はエンジニアじゃなくて写真家になりたいのだと伝えます

世間体を気にする両親は最初反対しますが、ランチョーの心遣いやファランの真摯さに心動かされ、最後にはお父さんが「自分の人生を生きろ」と言ってくれます。

 

その後3人は喜びを分かち合いますが、意外と涙もろいランチョーがまたかわいいんです。

3人の友情は本当に素敵だなあと思いました!

普段はふざけたことばかりしていても、いざというときは自分を必死に支えてくれる、こんな友達がいたら幸せだなあと。

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学歴社会への鋭い風刺

にぎやかなミュージカルシーンのあとで、ドローンが自殺したジョイの姿を映し出すシーンは本当にショックな場面でした。

また映画後半では、実はピアの兄も父(ウイルス学長)にエンジニアになれとプレッシャーをかけられて自殺していたことが明かされます。

 

学歴重視によるプレッシャーが引き起こす問題は、この映画の一つの大きな軸になっていて改めて考えさせられました。

日本でも大学受験や就職活動など、失敗が許されないような雰囲気の中で並々ならぬストレスやプレッシャーがかかり、うつや自殺などが大きな問題として取り上げられるので、決して他人事とは思えず、心にぐさりと突き刺さるものがありました。

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意外なツイストのあるストーリー

後半は特に、ファランの大学時代の回想もクライマックスを迎え、さらにはランチョーにまつわる秘密も明らかにされていくことで、ますます物語に引き込まれました。

 

停電のなかモナの出産が迫り、必死でみんなが彼女と赤ちゃんを助けようとする協力するシーンは本当にはらはらしながら見ました。

下手をすればお涙ちょうだいでしらけそうなシーンも、ここまで突き抜けてると逆にすがすがしかったです(笑)

生まれてから元気にランチョーを蹴り上げた赤ちゃんに、あのウイルス学長が「お前はサッカー選手になるか?お前は好きなものになれ」というシーンは思わず微笑んでしまいました。

 

そして退学を言い渡されていたランチョーが無言で去ろうとすると、ウイルス学長がランチョーを静かに引き留め、一番優秀な生徒に与えると決めていたボールペンを泣きながらそっと渡すシーンは思わずほろりときてしまいました。

かつてモナの結婚式でランチョーが苦し紛れに言い訳した「参列者の車から電気を集めてたんです」というあのセリフが、電気を復旧させるこのシーンにつながってるのもよくできてるなあと思いました!

 

一方現在のファランたちも、ランチョーを見つけるため四苦八苦しますが、道中でランチョーがICE卒業後2人ときっぱり連絡を絶って姿を消した理由も知ることになります。

ランチョーという名前は実は本名ではなく、「本物の」ランチョーのかわりに学位を取得するため、彼に成りすまして大学に入学・卒業していたのです。

この秘密を守るためにも、卒業後はICEとはきっぱり関わらないことを約束させられていたんですね。

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すがすがしいラスト―成功はあとからついてくる!

紆余曲折を経てピア、ファラン、ラージューたちは小さな村でランチョーを見つけます

もう少しで結婚するところだったピアはランチョーに怒りますが、二人はやっと想いを伝えあって両思いに。

ファランとラージューは連絡しなかったランチョーをぽかすか殴りますが、その後再会を喜び合います。

 

お金持ちになって成功したチャトルは、小さな村で小学校の先生をしているランチョーをこばかにし、敗北宣言書にサインさせます。

そしてランチョーがウイルス学長のボールペンを持っているのに気付くと、それは勝者が持つべきものだと言って奪い取ります。

 

ただここで最後のどんでん返しが!!

インドの教育制度を変えたいと言っていたランチョーは小学校の先生でもありましたが、実は400もの特許を持つ超有名な科学者・ワングル氏(ランチョーの本名)でもあったのです!

散々ランチョーをばかにしていたチャトルも、彼が会社の重要な取引相手になりうるワングル氏だと分かるとさーっと青ざめます。

この後に流れるランチョーのナレーションと「All Izz Well」も合わさって、思わず笑顔になってしまう気持ちのいいエンディングでした!!

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キャッチーなミュージカルソング

また劇中で流れる素晴らしい音楽と見ごたえたっぷりのミュージカルシーンにも注目です!

 

ファランたちがランチョーのもとへ車で向かう場面で流れる「Behti Hawa Sa Tha Woh」は、壮大な雰囲気で伸びやかな一曲。

 

自殺した男の子・ジョイが、ウイルス学長に卒業できないと言われるシーンの後で流れる「Give Me Some Sunshine」は、ギターサウンドの切ない曲です。

 

陽気でノリのいい「All Izz Well」のミュージカルシーンは、この映画のなかでも大好きな場面の1つです!

頭に残るキャッチーなメロディに合わせて、ICEの学生たちが歌って踊るシーン(とランチョーの顔芸)は本当に見ているだけで楽しい気持ちになります!

 

ピアがランチョーに恋する瞬間に流れる「Zoobi Doobi」は、ザ・インド映画という感じで、しかも中毒性の高い一曲です。

ズゥビドゥビ・パランパン♪というキャッチーなメロディは一度聴いたら忘れられません。

ウイルス学長の変顔とダンスがひそかにツボで好きな場面でもあります。

 

 

「Jaane Nahin Denge」は飛び降り自殺をしようとしたラージューが病院に運び込まれるシーンや、ランチョーたちが何とか彼の意識を取り戻させようとするシーンなどで流れます。

言葉はわからないけれど、初めて聞いたときすごく胸に迫ってきた曲です。

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まとめ

ランチョーたちが引き起こすどたばた劇が面白く、コメディとして気楽に楽しめる映画でした!

映画を見終わった後には、ランチョーをはじめとするキャラクターたちがみんな愛しく感じて、もう一度最初から見返したくなるんです。

でもそれだけでなく、登場人物たちのセリフや行動には様々な人生の教訓が詰め込まれています。

自分も落ち込んだときは、「All Izz Well, All Izz Well」と唱えて頑張ろう!!と元気をもらえる、本当におすすめの映画です!



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