Netflixドラマ「13の理由(13 Reasons Why)」シーズン1のあらすじ&感想

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こんにちは。

今回は、今年放送開始されて話題のドラマ「13 Reasons Why (13の理由)」を紹介したいと思います!

このドラマは、ジェイ・アッシャーによるヤングアダルト小説「Thirteen Reasons Why」を原作に、セレーナ・ゴメス製作総指揮でドラマ化したNetflixオリジナル作品です。

目次

 ▶シーズン1のあらすじ
 ▶論争を巻き起こしたドラマの内容
 ▶ハンナを自殺へと追い込んだもの
 ▶ドラマを見て考えさせられたこと
 ▶シーズン2で何が描かれるか?
 

シーズン1のあらすじ

主人公の高校生クレイは、ある日玄関に7つの両面カセットテープが入った不思議な箱を見つけます。

それは自殺した同級生で自分がひそかに好意を抱いていたハンナが、自らの命を絶った13の理由を吹き込んだもので、自分もその理由の1つだと知ります。

ハンナはテープをすべて聴き終わったら次の人物にまわすことを指示しており、ルールを破ればダビングされた同じテープが世間に公開されると言います。

 

1つ目のカセットテープのA面では、初キスの相手ジャスティンが撮った写真をブライスが学校中に送信し、ハンナは「尻軽女」だという噂が学校中に広まったことが語られます。

これをきっかけに次々起こる出来事や、信頼していた人たちの裏切りによって、ハンナが徐々に追い詰められていく様子が明かされていきます。

またクレイの親友・トニーがハンナのカセットのことを知っているようにほのめかしてクレイを常に監視していたり、同級生たちもみんなすでにテープを聞いたようであったり、ますます謎は深まっていきます。

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論争を巻き起こしたドラマの内容

このドラマは世界中で大ヒットしましたが、重いトピックを扱ったドラマだけあって、内容については賛否両論だったようです。

 

高校生の現実をリアルに描いていることや、いじめ・うつ・自殺・スラットシェイミング・性暴力などタブー視されがちな問題に鋭く切り込んでいることなどでポジティブな評価も多く得ました。

一方で、自殺のシーンなどがリアルでティーンエイジャーが見るには不適切なのではないか、自殺願望を助長するのではないか、クレイと自殺したハンナの関係を美化して描いているのではないか、などメンタルヘルス団体や学校、視聴者からの批判も多く、議論を呼びました。

 

確かにショッキングな描写も多いですが、できるだけリアルでこれらの問題についての会話を促すようなドラマにしようとする出演者や製作陣の姿勢は、評価されるべきだと個人的には思いました。

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※以下ネタばれを含んでいるので、未見の方はご注意ください。

 

ハンナを自殺へと追い込んだもの

ハンナが命を絶った理由として挙げた13の理由は、


1ジャスティンがハンナのきわどい写真を、みだらな噂とともに学校中に広めたこと。

2ジェシカはアレックスが自分をふったのはハンナのせいだと思い込み、ハンナにひどい仕打ちをしたこと。

3アレックスが女子についての「最高 / 最低リスト」をつくり、ハンナについて「最高のケツ」と書いたことで、他の男子からの性的嫌がらせを招くことになったこと。

4タイラーがハンナをストーカーし、コートニーとのキス写真を学校中にばらまいたこと。

5コートニーが自分は同性愛者だと知られたくなくて、代わりにハンナの性的な噂を流して自分を守ったこと。

6マーカスがバレンタインデーのデートで同級生たちが見ているなかハンナを屈辱したこと。

7ザックはハンナが自分の助けを拒絶したことに腹を立て、コミュニケーションクラスでハンナに宛てられた「ポジティブなメモ」を盗んでいたこと。

8ライアンはハンナが書いた個人的な詩を、本人の同意なしに学校新聞に掲載したこと。

9ジャスティンはブライスが泥酔したジェシカを性的暴行するのを暗黙に了解し、ハンナもそれを目撃したこと。

10シェリはハンナを家に送る途中車を停止標識に衝突させ、警察に通報しようとしたハンナを道に置き去りにしたこと。さらに停止標識が倒れたことがジェフの交通事故死につながったこと。

11.パーティーの夜クレイは、取り乱したハンナの言うとおり彼女のもとを離れたこと(ただしハンナは理由のリストにクレイは載るべきではないと言い、ただ自分がどうしてあのような行動をとったのか説明したかったと付け加えている)。

12ブライスが温水浴槽でハンナを性的暴行したこと。

13ポーター先生はハンナの自殺願望を見逃し、適切なサポートを行うことができなかったこと。

でした。

 

クレイは一体ハンナにどんなひどいことをしたんだろう、ともやもやしながら見ていました。

11番目のテープでハンナは「あなたはいい人で思いやりがあって親切だった」と言っていて、クレイをテープに含んだのは自分がどうしてこんな行動をとったのかを知っておいてほしかったからだったんですね。これによりクレイはますます自分を責めるのですが。

真実を知ったクレイが想像上のフラッシュバックのなかで「愛してる」と言うと、ハンナは「生きてるときに言ってよ」と泣き崩れるシーンは本当に切なかったです。残された人はどんなに後悔しても、自殺してしまった人にもう何もしてあげることはできないんですよね・・・。

 

ジェシカやハンナが性暴力を受けるシーン、ハンナがバスタブで自殺するシーンは正直思わず目をそらしたくなるほど痛々しく、とても見るのに耐えられないシーンかもしれません。

特にブライスとハンナの温水浴槽のシーンで、ハンナの顔からだんだん表情が消えていく様子に何十秒もフォーカスした映像は、本当に見ていてつらい気持ちになりました。

けれどもし、これらのシーンをスクリーンに映さず、何かがあったようにほのめかすような間接的な描写だけだったら、これほど心に突き刺さらなかったと思います

 

もう一つ心に残ったのが、ジェフのエピソードです。クレイが時々勉強を教えてあげていて、逆にクレイに恋愛のアドバイスをしていたちょっとおばかなあのジェフが、実はあのパーティーの夜に交通事故で亡くなっていたのです。

そういえばジェフが登場するのはいつも過去のフラッシュバックのシーンのなかだけでした・・・。そう気付いたとき、切ない気持ちになって涙がこみ上げてきました。

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ドラマを見て考えさせられたこと

このドラマを見て強く感じたのは、みんな完璧でないし、誰が悪人で誰が善人かなんて簡単には言えないということです。

例えばジャスティンは学校ではスポーツ選手で人気者タイプだけれど、家では実は義理の父親から暴力を受けていました。

タイラーはストーカー行為でハンナを追い詰めたけれど、彼自身学校では友達もおらず人気者の生徒たちから虐げられています。

普段は心優しくておとなしいクレイでさえも、タイラーのエピソードではハンナのかたきとしてタイラーの裸の後ろ姿を盗撮して学校中にばらまきます。

もちろん自分を守るために人を傷つけたり、自分の怒りを誰かにぶつけることで発散したりするのは正当化されるべきことではないです。けれど人というのはお互いを傷つけあうというのをすごくリアルに描写していると思いました。

 

11番目のテープだったクレイは、ブライス(12番目)を飛ばして学校のカウンセラーの先生(13番目)にカセットテープを渡します。ブライスの性的暴行の自白を14番目のテープに録音して。

12つのテープを録音したハンナはもう一度生きる努力をしようとし、最後の望みとして学校カウンセラーのポーター先生のもとへ行きます。

しかし性的暴行の詳しい経緯や加害者の名前を言わないと助けられないと言われ、それができなければあきらめて前に進むことも示唆されました。

悪気はなかったかもしれないけれど、ポーター先生の質問の仕方がハンナをますます追いつめているように見えて胸が痛かったです。

ハンナのようなケースに対して現実でもカウンセラーはこのように対処するのかは確信が持てないのですが、加害者はのうのうと生活しているのに被害者は性的暴行されたことを言い出せない立場の弱さ・まるで性的暴行されたことが恥と考えたり被害者を責めたりするような社会の風潮を考えされられるようなシーンだったと思います。

 

ポーター先生と話し終わって廊下に出たクレイが、スカイ(リストカットをしていた女の子)に声をかけるシーンはすごく好きでした。

自殺してしまったハンナにはもう何かをしてあげることはできません。けれどこれからの将来、こういう小さな優しさで誰かを救うことはできるかもしれません。ちょっとした気遣いを見せる行為や、何気ない言葉やあいさつを交わすことが、もしかしたら自殺を考えている人を思いとどまらせるかもしれません。

クレイやトニーたちが車に乗って走っていくシーンは、悲しみのなかにも少し希望を感じさせてくれるようなエンディングでした。

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シーズン2では何が描かれるか?

これでハンナのストーリーは終わりと思いきや、第2シーズンが同じキャストで制作されることも決定したようです。

ブライスはジェシカやハンナへの性的暴行で罪に問われるのか、自殺を図ったアレックスは助かるのか、タイラーはかばんに隠し持っている銃で何をするつもりなのか、などまだまだ解決していない問題はたくさんあります。

 

またハンナがテープで語ったことはすべて事実なのか、というのも気になります。

実際ハンナはザックが手紙を捨てたと語っていましたが、ザックはその手紙を捨てずに持っていたようだったので。

シーズン1ではハンナの視点から見た「真実」が語られてきましたが、シーズン2ではそれぞれの人物の視点から見た「真実」が語られることにも期待したいですね。

 

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↑シーズン1のオリジナルサウンドトラック。

セレーナ・ゴメスが歌う「Only You」から、ダンスパーティーのシーンで流れていた印象的な曲「The Night We Met」まで、全13曲が収録されています。

 

↑シーズン1のオリジナルサウンドトラック(スコア盤)。

 

↑ドラマの原作になったジェイ・アッシャーの小説「Thirteen Reasons Why」

英語の勉強もかねて、原書で挑戦してみるのもおすすめです!

 

↑小説の日本語翻訳版「13の理由」はこちら。



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